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付加価値⑥ 金融、カネ自体に付加価値が

 工業化とIT化で、グローバル経済がピークに達しはじめる。供給が過大となり需要がなくなってきた。生産力の向上で、慢性的な原材料の不足とモノ余りがでてきた。そこで注目されたのが、IT技術を金融に活用して金融工学の誕生だ。金融商品というものが生まれてきた。運用利回りとマネーゲームで見かけ上のカネをつくり、本当は消費が出来ない層に強制的にお金を回すことで、消費を刺激するというやってはいけないことに手をつけ始めた。世界の金融機関、投資機関は自分のお金では危なくてできない運用なので、日本の年金資金に目をつけ、金融商品と世界の金利差、先物取引などの金融商品を作り出し、世界中に販売した。デリバティブとサブプライムなどは一度は聞いたことがある言葉だろう。それには当然限界があるのでリーマンショックでパンクした。というよりパンクさせたといったほうがふさわしい言葉だろう。

 この時期、カネとマネー自体に付加価値があるという不思議な状態だったといえる。この結果、モノには価値がないという決定的な状況が生まれた。すぐに価値が下がることが分かったと思う。モノは貨幣の価値、流通量、為替、物価などによって簡単に変わってしまうということだ。

付加価値を規定するものは何なのか、みんなが良く分からなくなった時期でもある。

  先日、デフレと円高がなぜ「悪」かの著書、上念司氏の講演会が新潟県中小企業家同友会新潟支部主催で開催された。その感想は次回にするが、マネーゲームが世界を覆った中での、金融政策、通貨政策について示唆に富む内容だったと思う。デフレ経済の日本、マネーゲーム化した世界金融市場では、いまでもマネー自体に付加価値があることには変わりがない。通貨供給量が少なければ通貨の価値が上がる。つまり円の供給量が少なければ、必然的に円高になる。通貨の供給量が多ければ通貨の価値が下がる。つまりドルやユーロは通貨の供給量をリーマンショック以後大量に増やして、円は通過供給量を減らしているので、必然的に円に対して相対的にドル安、ユーロ安になってしまう。当たり前のことだ。これは予想・予測とかの問題ではなく、この状態が続くならば、しばらく円高傾向は間違いなく続く。円が80円前半になるとか、70円代に突入するというのは予測になるが、円安方向に向かうには、日本銀行の通貨政策が転換するか、アメリカやEUの通貨政策が転換するかというかなりのインパクトのある政策が打ち出されない限りなかなか難しいことだと思う。これは知っている人は知っているが、これを知られないためにいろいろな手段を使って、円は破綻するだの、円は暴落するだの、ユーロやドルがどうのこうのなどといってごまかしている感じがする。当たり前に考えれば分かることだと思うのだが…。

 基本的に、日本経済の全体の活性化するには、円安傾向のインフレ基調で、中小企業と地域の活性化が必要だ。そのための経済政策、金融政策がほしい。経済政策、金融政策とも外国に気を使いすぎて、あえて悪い方向にもっていっているように感じる。

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