特集:輝く!新潟企業家[2020年1月号]

株式会社アイノス 代表取締役 須藤 光雄(新発田支部)

原点に立ち返らせてくれる同友会で学びながら 社長としてのビジョンを実現していきたい。

須藤 光雄(新発田支部)
株式会社アイノス 代表取締役

開業50周年 社名の変更・次の時代へ

 弊社は開業から50周年を迎え、2019年8月8日に社名を「株式会社足立測量設計事務所」から、「株式会社アイノス」に変更しました。株式会社アイノスでは公共工事に伴う、測量設計やその調査を行っています。「アイノス」とは、Innovation(技術革新)から、I(自身)の新分野への挑戦、創意工夫を積み重ねる複数形のSを加えた、【I・NNOS】という言葉として、新たなステージへ挑戦し続けることを表しています。また、将来自身が代表の座を継承する際、誰に会社を渡しても、変わらない名前にしたいという想いがありました。

 私は地元新発田で育ち、高校で測量設計の基礎を学び、卒業後の1979年に18歳で入社しました。当時は、旧山北町や佐渡など幅広いエリアを飛び回っていました。仕事内容上、平地の仕事に比べ、山間部などの不安定な現場は難しいのですが、そういった現場を若いころから多く経験できたことで、技能面で大きな成長を得ることができました。

 入社から8年程経った頃、私は東京にある大手企業へ半年間出向することになります。その時に、私は初めて自らの仕事の意味を知り、考えさせられました。そこで得た「プロ意識」は、今の私の柱であり、それがなければ私の今はなかったと思っています。

ナンバー2の役割と、社長就任

株式会社アイノス 内観 私が足立測量設計事務所の代表を承継したのは今から13年前の2006年のことです。正直なところ、私はずっと「NO・2」という立ち位置から離れたくないと思っていました。何をするにしても、NO・2の方が、フットワークも軽く動け、新しい分野に飛び込みやすい。もちろん、執行役員という立場もあるため、責任も自分についてくる。そのため、前社長が75歳を迎え、私に社長になってもらいたいという相談を受けたときも、否定はしませんでしたが、「やりたい!」とも思えませんでした。前社長も少し心配があったらしく、当時の社員へ、【次の社長は誰がいいか】という無記名のアンケートを取りました。そこで、多くの回答に「須藤」と書いてあり、私の社長就任が正式に決まりました。アンケートを取る前に、前社長に、「もしアンケートに私の名前がなかった場合どうしますか?」と投げかけたところ、「そしたら私の決定で君にお願いする。」と返され、私はそれ以上深く聞きませんでした(笑)。

社長としてのビジョン 掲げた未来と変化

 事業を承継した私には社長としてのビジョンがあります。それは、当社に一番多くの従業員がいた時代の27人を超える規模の会社になることです。何故お金の話ではなく、従業員数を掲げているかというと、従業員の雇用は、会社の経営状態や、社員が定着する社内環境や教育などが充実していなければ実現しない、企業の基盤がしっかりとしていなければ、数字として表れてこないものだからです。正直なところ、現在20名の弊社にとって、この目標は非常に大きな目標です。しかし、この目標のために頑張れる。今思えば就任のあいさつで社員皆の前で所信表明しておき、本当に良かったなと思っています。

 雇用に関して弊社では、新卒採用の割合が高いです。新卒採用は、採用した限りは、卵を雛に孵し、育つ環境を用意する必要があります。特に、業務には資格が絡み、学校で学んできた知識以外に、入社後の勉強が必要になります。弊社では、資格取得のサポートとして、専門資格の過去問を解くという時間が、就業時間内にあります。先輩には実際に資格を持つ先輩がいるので、サポート体制はしっかりしていると思っています。

試検の過去問題等を置く休憩スペース
【写真】試検の過去問題等を置く休憩スペース

 また、人事評価制度の見直しにも取り組んできました。もともと、自社で作成した人事評価制度を行っていましたが、自社の人間が自社の人間を評価する中で、どうしても情のような部分で、正しい評価を出せていないのではと感じていました。第三者目線の評価制度を導入することで、全社員に対し、一定基準の評価を出せるように構築しております。

 会社を安定させるためには、社長の次に右腕左腕といった存在がいる、ピラミッドのような体制が理想的と考えています。しっかりとした基盤づくりが、会社の発展を生み出します。

企業の衣

 企業は、50年同じ衣の着続けることは不可能です。どんな企業も、どんな業種であろうとも、時代の変化に合わせて適応していくことが求められるのです。その柔軟さが、これからの時代を生きていく上で重要な力になると考えています。弊社の主な仕事の中でも、「新しい道づくり」という仕事は昔に比べ減りました。その代わりに、今ある道路などの点検作業が増えてきており、建設から維持に比重が変わってきています。需要と供給が変われば、新たな道を自分で見つけることが必要です。

原点に立ち返らせてくれる同友会

 私が社長になった際に、同友会の例会にゲストとして参加したことが最初でした。特に同友会というものを理解していたわけではありませんが、私にとっては、「他業界の社長との交流」は初めての経験でした。グループ討論では、自分の意見を発することを求められました。そこに魅力を感じ、同友会に入会します。自分の意見が正しかろうが間違っていようが、考えを意見として話し伝えることは、自分が一技術屋として終わらず、自分を磨くために必要だと考えました。私の経験として、同友会は、新人社長にとっては非常にプラスになる場だと感じています。

 また、同友会をやめない理由は?と聞かれれば、「初心を思い出させてくれるから」です。長く仕事をしていると、驕りが生まれ、初心を忘れてしまう時があると思います。そこで、例会に参加していれば、他社の社員さんや、創業したての新人社長とお話をすることもあります。そこで、「あ、そうだな。こんな想いを私も抱いていたな。」と自分の原点を思い出させてくれるのです。それは、私にとっては非常に大切なポイントです。

【株式会社アイノス 代表取締役 須藤光雄氏 (新発田支部)記】


202001feature4.jpg株式会社 アイノス

〒957-0016 新発田市豊町3-2-10
Tel. 0254-24-1778
Fax. 0254-23-5334
◎事業内容
公共工事に伴う測量設計・補償業務