特集:輝く!新潟企業家[2019年11月号]

小池機工 株式会社 専務取締役 小池 茂範(新潟支部イースト地区)

同友会に入って変わった経営への意識

小池 茂範(新潟支部イースト地区)
小池機工 株式会社 専務取締役

家業の後継ぎと取り巻く環境

 小池機工株式会社は、社長を務める私の父が、勤めていた工具店から1983年に独立し、1997年に法人化しました。私自身、子供のころから、「きっと社長は儲かるんだ」と将来は父を継ぐというつもりでいたため、専門学校卒業後、修行という形で東京に本社を置く工具関係の大手卸業の会社に6年勤め、2002年に小池機工に入社しました。元々営業志望で、修行先では卸業の営業として経験を積みましたが、エンドユーザーの顔が見えず、商社に商品を卸すという業態は、自分のイメージしてきたものとはギャップを感じ、難しく、少し苦労しました。

 機械工具商という業界は、同業他社も多く、歴史も古いため、ほとんどの同業他社が老舗で、当社は新参者という立場にあります。新潟は、加工業界の規模が大きくない中で縮小傾向にあるため、新規参入してくる顧客もごくわずかということと、新潟はメーカーも多いわけではなく、商品の取り扱いの面で、同業他社との差別化を図りにくいというのが、この業界の現状です。当社は、鉄工所などに入る大きな機械から、ビス一本まで、幅広く取り扱いを行っています。近年はネットで手軽に何でも注文できる大手通販業者や、大きな企業がサブ商品として工具関係を取り扱うことも増えてきたため、価格競争の激化など、会社を取り巻く環境は厳しさを増しています。

小池機工 社内 3〜4年の短期間ですが、スーツやジュエリーなど、お客さんから要望のあった、普段は取り扱わない商品も、取引先との伝手を使うことで販売することもしていました。商品知識はなく、メーカーに販売を協力してもらう形をとっていましたが、社内に新しい風を取り入れることはできていたと思います。

変革と事業承継

 小池機工の従業員数は、私が子供の頃から今も変わらず4人です。立場上、私は現在専務取締役を務めていますが、会社の中では一番若く、社歴が浅い存在です。社内の高齢化も進んできたため、会社も変化を求められる時期になってきましたが、社内には、変化を拒む雰囲気があり、今変わらなければいけない小池機工が抱える課題となっています。

 とにかく取り組まなければいけないと感じていることは、顧客数を増やし、会社の基盤を整えていくことだと考え、日々動いています。正直なところ、のんきなことは言っていられない段階までは来ています。父も高齢になってきたため、早期の事業承継も視野に入れた中で基盤の強化に注力している状態です。

 「生き残りをかけ、変化を取り入れていかなければ先はない。」そう思っていた頃に知ったのが同友会でした。

同友会に入って変わってきた意識

 私が同友会に入会したのは2017年のことです。保育園のパパ友だった現新潟支部長の平川さんからの紹介で入会しました。初めは、商売的な意味合いで異業種の方と交流を持って顔を売りたいな、という軽い気持ちで参加しましたが、ゲストとして初めて参加した例会のグループ討論でしっかりと絞られ、自分の甘さを痛感しました。そして、2回目の例会に参加した際に入会を決意。活動に参加できない時期もありましたが、青年部会など、年の近い経営者との話し合いは、「負けたくない」と刺激を与えられ、もっと成長しなければ、と勉強をする様になり、それが楽しくなりました。そして、同友会に入ってから沢山悩むようになり、今までが悩み足りなかったんだなと実感しました。

小池機工 社内の様子 例会やセミナーなど、個人的なスキルアップにつながることも多いと思います。その中で、最近自分が変わったなと実感することがありました。

 社内では一番社歴と年齢が若いことから、従業員に対して、すごく気を使っていました。しかし、そんな場合じゃないということに気が付き、自分の立場を再確認し、接することが出来てきました。同じ会社にいて、同じ目標に向かい、同じ方向を向いていても、想いはそれぞれなんだと学びました。

 また、父との関係についても、変えなくてはいけないと考えるようになりました。入社してからは会社以外での会話は減り、結婚し家を出てからはさらにコミュニケーションの機会は減っていました。年を重ねるにつれ、会社での会話も減り、仕事についても意見を交わす事はほとんどなくなってしまっていました。

 親子だけど、想いは違う。これから具体的になっていく事業承継に向け、社長と大事な話をもっともっとしていかなければいけないと考えています。

小池機工の10年ビジョン

 どこからでも買える商品に対して「小池機工から買う」という答えをお客様に選んでもらう。それを続けて、小池機工株式会社が今まで存続してきたのは、父が「人」で得てきた信頼であり、信用が今もお客様とつながっているからだと思っています。

 私は、父のように「人」で稼ぐことはできませんが、誠心誠意向き合い、事業の拡大を目指そうと思っています。それは、同友会に入って「見栄を張るのはやめよう」と思ったからです。色々な経営者に相談し、意見を聞いて「今の俺はここでいいのかな」と感じることが出来たから、前向きに未来を考えることが増えてきました。

 私が思い描く小池機工の10年ビジョンはまだ作成途中ですが、何よりもまず、しっかりと事業を承継し、自身が経営者となることから始めます。売り上げを伸ばし、3年以内に従業員を最低2人増やし、拡大を目指します。そんな中で、和気藹々とした企業へ、給与水準も上げ、社員が裕福な企業になりたいです。

 思い描く中で、経営指針を同友会で受けないと駄目だと思いました。最近、2020年度の指針受講を公言するようにしています。「周りを変えるには、まず自分から」そんな想いで、前向きに課題に取り組んでいこうと思います。

【小池機工㈱ 小池 茂範(新潟支部イースト地区)記】


201911feature4.jpg小池機工 株式会社

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機械・工具・産業機器の総合商社