特集:輝く!新潟企業家[2018年11月号]

新潟支部・エネルギーシフト研究部会合同例会

自社・社員・地域に役立つ「エネルギーシフト」!

新潟支部・エネルギーシフト研究部会合同例会

 今月号の特集は、9月20日に行われた新潟支部とエネルギーシフト研究部会の共催例会を取り上げます。皆さんは「エネルギーシフト」というものにどんなイメージを抱いていますか?自社の取り組みにエネルギーシフトとの関わりがあり、「意外と身近なエネルギーシフト」について報告をした4人にお話を伺いました!

社用車のコストが年間117万円もカット!

[株式会社 大橋商会]

 弊社は産業廃棄物処理業の中で、新潟県で最初にISO14001(簡潔に言うと「環境保全に貢献している企業」と認められる事)を取得した企業であるため、省エネやリサイクルに関しては以前から取り組んでおり、最近では福島県との企業と共同で、新潟県発のFIT(再生可能エネルギーの固定価格買取制度)認定の商用バイオ発電事業を行っています。

 社内でも、本業でのリサイクルの推進に加え、事務所窓への遮光フィルムの貼り付け、デマンド監視装置を用いた電力量コントロール等の省エネ対策を導入しており、そのような活動の一環として営業車をすべてハイブリット化が完了しました。これらのことは、社内改善であるため、お客様に与える印象として多くはありませんが、社内コストは大きく変わりました。中でも社用車では、安全運転励行なども併せて、燃費が40%以上向上、金額にすると年間117万円のコストカットになります。燃費の向上により、給油の回数が半減し、営業マンの時間的制約が少なくなったことも大きなメリットです。

株式会社 大橋商会 冒頭述べたように、弊社はきっかけがありエネルギーシフトの活動に取り組んできました。そこには、「環境保全に貢献する」という目的はありますが、環境を改善することで、大きなメリットを得ることが出来ています。「エネルギーシフトは環境問題への取り組みで、自社で行ってもメリットはない。」と決めつけず、できることから手を付けてみてはいかがでしょうか。

【㈱大橋商会 部長 林 正和(会員企業社員)記】

屋根に遮熱加工することで空調費が大幅カット!

[株式会社 R-CRAFT]

 弊社は遮熱材を使って建物の夏の暑さ、冬の寒さ、結露対策をして光熱費削減、職場環境改善の仕事をしている会社です。元々は板金業としてスタートしたわが社は、下請けをメインに仕事をしておりましたが付加価値のある仕事をお客様の顔の見える立場で仕事がしたいという想いから現在の形となりました。

 私がこの例会で報告した内容は、自社の取り組んでいる、遮熱工事を行うことで、社内(工場、事務所、店舗、倉庫等)の温度を調整できるというものです。光熱費コスト削減はもちろん、工場などの空調による温度管理が難しい箇所の環境を改善し、体調管理のリスクマネジメントにもつながります。エネルギーシフトというと難しい事のように捉えがちですが、こういった環境改善であれば、どの企業にも当てはまるものと思います。このように、エネルギーシフト、省エネに向けた取り組みは環境問題だけでなく、費用面においても自社の経営にダイレクトに跳ね返ってくることも非常に多く存在しています。

 環境改善・整備にも色々な方法があり、その中で、本日共にパネリストを務めたお二人とのディスカッションを通じ、自身の専門分野とは違った視点からの意見を聞き、交えることができました。ありがとうございました。

【㈱R-CRAFT 代表取締役 塚原 裕康(燕支部)記】

株式会社 R-CRAFT

一定の温度を保つ地中熱はいわば井戸水のようなもの

[株式会社 サンク]

 地中熱事業をはじめるきっかけは、東日本大震災で原発があのようになり、エネルギーはこのままでいいのか、改めて考えさせられたことでした。自然の活動によってエネルギー源が絶えず再生し、半永久的に供給され、継続して利用できる再生可能エネルギー(太陽光、水力、風力、バイオマス、地中熱、地熱等)が今後ますます必要となると思ったことで、かねてから地中熱について興味があり空調の熱源としての地中熱事業を始めました。

株式会社 サンク そもそも地中熱とは我々が暮らす地面の中にある大地の熱です。この熱は年間を通して一定の温度であり、新潟県内では、13〜18℃程度で、冬は外気温より暖かく、夏は外気温より冷たいです。地中熱利用ではこの温度差に着目して、ヒートポンプや熱交換器と組み合わせて効率的に熱エネルギーとして活用するこができます。そのため、ランニングコストが大幅に削減できます。

 弊社が施工する一般的な地中熱工事は直径150mm程度の穴(採熱孔)を堀り、その中に埋設したチューブに、熱を移動させる液体を循環させ、冷暖房に必要な採熱と排熱を効率よく行う地中熱利用と全館空調を組み合わせた省エネ空調システムです。そんな地中熱ですがメリット、デメリットがあります。簡単に記載します。

◎デメリット
施工費が高い。/熱利用しかできない。/発電しない。
◎メリット
省エネになる。/365日、24時間誰でも利用できる。/CO2削減、地球温暖化防止、ヒートアイランド現象の緩和につながる。

 地中熱自体知らない人がほとんどですが実はいろいろな場所で利用されています。東京スカイツリー地区や東京駅丸の内側にあるJPタワー、東京国際空港国際線ターミナルその他農業用途、病院、工場、融雪利用などです。

 まずは、地中熱のことを多くの人に知ってもらい、そして利用してもらえるようにPR活動を中心に今後も努力します。エネルギーシフトとは、よくわからないし、あんまり関係ないと思う人がほとんどだと思いますが、化石燃料に頼らず多くを使わず、しかしながら我慢しない生活を送るためにどうするか考え実行することだと思います。

 一人ひとりがそれぞれの立場でできる些細なことから始めましょう。

【㈱サンク 代表取締役 中林 覚 (新潟支部イースト地区)記】

コーディネーターを務めて

エネルギー効率を考えた経営が重要になる時代

株式会社テクノナガイ 代表取締役 長井裕三(新潟支部イースト地区) この度の新潟支部9月例会では「エネルギーシフト研究部会」との共催例会ということで、副部会長という事もありコーディネーターをさせて頂きました。パネルディスカッションのコーディネーターというのは初めての経験でしたので、進行がうまくいくか不安でしたが、3名のパネリストと室長に助けられながら進める事が出来ました。

 今例会のテーマは「エネルギーシフト」。最近聞くようにはなったが、でもよく解らないといった方がまだ多いこともあり、自分には関係ない、興味が無い、話が面倒臭そう等の理由で足が遠のいた方もいたのではないかと思います。そもそも「エネルギーシフトってなんなの?」って思われている方は多いのではないでしょうか。エネルギーシフトのひとつの考え方として、「石油、石炭等の化石燃料を中心とした浪費消費型のエネルギーから、持続的な自然(再生可能)エネルギーと省エネルギーを組み合わせたエネルギー利用への転換を図っていく事」とあります。まだ難しいでしょうか?(笑)

 当日は、3名のパネリストにそれぞれの会社での取り組みを披露していただきました。要するに「無駄なエネルギー(電気、油)を出来るだけ使わず(省エネ)に、再生可能エネルギーの活用で出来るだけ電気、油の購入額を抑えて、会社にお金を残しましょう!(固定費削減)」という話です。

 今回の3社+弊社(笑)は「エネルギーシフト」をキーワードに業績を伸ばしている会社です。皆様、是非自社のため、社員のため、地域のための一歩を踏み出してみて下さい!

[株式会社テクノナガイ 代表取締役 長井裕三(新潟支部イースト地区)記]