同友にいがた vol.330[2015年3月号]

スペシャルオリンピックスへの夢 - 特定非営利活動法人スペシャルオリンピックス日本・新潟 スペシャルオリンピックス2016 新潟実行委員会事務局長 久保田 健 さん(新潟支部) | 同友にいがた vol.330[2015年3月号]

自分の方向性を決めてくれた知的障害者との出会い

自分が何をすべきか決められず、フリーター をしていた20代前半、出身校のOBから、自分の勤める特別支援学校の介助員が出産で休みになるので、3か月間の臨時職員をしてくれないかと依頼されました。障害者とかかわったことがまったくなかったのですが、短期間でもあり「何とかなるよ」というOBの言葉に、軽い気持ちで応じてしまいました。ところが私が担当する子供たちは、知的障害と聴覚障害、さらに小児麻痺とてんかん発作を併せもった重複障害児だったのです。言葉も話せず、視線も合わない彼らと初めて会ったときは、大きな衝撃を受けました。

とにかく、行動がまったく予測できなかったので、授業中はもちろん、休憩時間も、一時も目を離さないように努めました。滑り台で遊んでいるときは、転落するのではないかと真下で手を広げて構え、走っているときは転倒してけがをするのではないかと、ぴったり寄り添って一緒に走り、はさみを使っているときは、指を切らないかとハラハラしながらいつでも止められるように身構えていました。子供たちの言いたいことが分からないだけでなく、私の言っていることも理解してもらえず、毎日振り回されるようにして過ごしていました。

二週間が過ぎた頃、ある子供の靴が見当たらないので探していると、A 君がニヤニヤしながら外を指差しています。意味が分からず様子を見ていると、彼は外に飛び出し、中庭の砂場に立って足下を指差しました。ついて行くと、そこには私が探していた靴がありました。彼は私が靴を探していることを理解し、その場所を教えてくれていたのです。小さな出来事でしたが、初めてA君と意思が通じた、と感じた瞬間でした。これをきっかけにして、何もできない、何も理解できないと思っていた彼らが、実はいろいろなことができ、ちゃんと理解している、ということが分かってきました。A君だけでなく、他の子供たちともコミュニケーションが取れるようになり、笑い合ったり、けんかしたりすることもできるようになりました。

同友にいがた vol.330[2015年3月号]ある日、A君のお母さんから「学校を卒業したあとは、どうなるんでしょう?」と質問されました。素人の私は何も答えることができません。障害者の通う、作業所と呼ばれる施設があることを同僚に教えてもらい、時間を見つけて1か月の間に20か所以上を見学しました。当時の作業所は、保護者とボランティアが民家を借りて運営する無認可のものが多く、内職の仕事で得られる工賃は、月数千円にしかなりません。その境遇と、彼らの生活を手弁当で支えている人たちの存在を知り、大きなショックを受けました。

臨時教師の期間が終わると、すぐに通信制の大学に入学し、教員免許を取る勉強を始めました。A君たちとの出会いが、私に自分のやりたいことを見つけさせてくれたのです。正規の特別支援学校の教員になってからは、進路指導の仕事を希望しました。彼らの学校卒業後の問題に、彼らを支える保護者や作業所の職員の人たちと一緒に向き合いたいと思ったからです。

特別支援学校の教員生活の中での、2つの大きな出会い

特別支援学校の教員となってすでに25年が過ぎましたが、その中で大きな出会いが二つありました。一つは、中小企業家同友会との出会い、もう一つはスペシャルオリンピックスとの出会いです。

障害者の就労の問題を自分たちのこととして考えている経営者団体があったことに、心から驚き、初めて障害者問題全国交流会に参加したときは、皆さんの想いの熱さに、うれしくてうれしくて涙が止まりませんでした。行き詰まりかけていた進路指導の仕事に、夢と希望を与えてもらい、中小企業家同友会の存在は、私にとって大きな心の支えになっています。

スペシャルオリンピックスには10年前に出会いました。その頃「実生活にかかわる支援」というテーマで体育の授業研究をしていたのですが、当時、知的障害のある方が参加できる地域のスポーツ活動は少なく、学校の授業でスポーツの楽しさを学べても、休日や卒業後にスポーツをする機会はほとんどありませんでした。その結果、運動不足で肥満傾向になり、成人病を患う卒業生もたくさんいました。また、家庭と職場の往復だけで、余暇の楽しみがなく、限られた人間関係の中で気持ちが不安定になってしまい、離職してしまう卒業生も多かったのです。進路指導を担当する者としては、看過できない状況でした。そんな中、スペシャルオリンピックスの存在を知り、賛同者と一緒にスペシャルオリンピックス日本・新潟を立ち上げました。

スペシャルオリンピックスとは、知的障害のある方に、年間を通じてスポーツトレーニングと競技会の場を提供する、国際的なボランティア組織です。約40年前に、ケネディ元大統領の妹、ユニス・ケネディ・シュライバーが創設しました。実は、彼女の姉には、知的障害があったのです。あのケネディ家も、知的障害者のファミリーだったのです。その後、スペシャルオリンピックスの活動は、瞬く間に全世界へと広がり、現在では170か国以上で440万人の知的障害者と130万人のボランティアが参加しています。新潟県でも、9つの市で31のスポーツトレーニングプログラムが年間を通して行われており、400人を超える知的障害者が参加しています。

スペシャルオリンピックスの一番の目標は、パラリンピックのように障害者のトップアスリートを育てることではありません。トレーニングや競技会を通して、知的障害者の様々な能力を高め、自信と勇気を育み、彼らの社会参加と自立につなげていく機会を、継続的に提供することです。また、知的障害者だけでなく、ボランティアやファミリーも参加し、お互いが理解を深めながら、共に生きる社会を作っていくことを目的としています。知的障害というハンディをもちながら、スポーツに真摯に向き合い、自分の力を最大限に発揮しようとする姿は、多くの人に大きな感動を与えます。お金の利益は生み出さない事業ですが、心の利益は無限に得られる事業であると感じています。

スペシャルオリンピックスの冬季全国大会が新潟で開催!

このスペシャルオリンピックスの冬季全国大会が、2016年2月12日から14日まで、新潟市と南魚沼市で開催されます。この大会の実行委員会の事務局長を務めることになりました。私の半生を豊かなものにしてくれた知的障害のある人たちとその家族に、少しでも恩返しができればと思っています。多くの人が、この大会に自分のできる方法でかかわり、新たなつながりをつくり、大きな心の利益を得てほしいと願っています。

<特定非営利活動法人スペシャルオリンピックス日本・新潟 久保田 健 さん(新潟支部)記>


スペシャルオリンピックス2016 新潟


新潟県中小企業家同友会 新春☆賀詞交歓会2015 実行委員会からの感想・報告

いろいろホワイトボード[第30回]

新潟県中小企業家同友会 新春☆賀詞交歓会2015 実行委員会からの感想・報告

2015年1月30日(金)に新春☆賀詞交歓会2015がチサンホテル&コンファレンスセンター新潟にて行われ、全県より205名が参加しました。第1部は、「ときめく新潟のつくり方」をテーマに、環境活動家の田中優さんにご講演頂きました。第2部は、懇親パーティーが盛大に行われました。今回のドレスコードは「イエロー」ということで、参加者の皆さんは思い思いの黄色の何かを身に着けてこられていました。下記に、実行委員からの感想とお礼を記載させて頂きます。

新春講演司会
橋本美和<miu color合同会社>

終わった感想は、とにかく「ホッとした」の一言です。去年の7月に入会したばかりの私が司会で本当に良いのか?もし司会が失敗したら賀詞交歓会が台無しになり、同友会の皆さんに迷惑がかかってしまう、、、お声をかけていただいた時に即答はできませんでした。『頼まれごとは試されごと。あなたなら出来る』、と声をかけていただいたことに、今は感謝しております。考えてみれば、仕事の幅が広がったのは全て「頼まれごと」からでした。今回200名もの参加者の前で、プレッシャーを乗り越え、滞りなく終えた経験は、これからの仕事の上でも役に立つと思います。

もうひとつ大きな収穫がありました。実行委員の方々が会に向けて準備する様子を見られたことです。チームに分かれ、それぞれ担当が責任を持って手際良く行動していました。大規模な会を開催するには、綿密なスケジュールと分担し互いに協力するチームワークが大切だと感じました。一致団結しみんなで創り上げる充実感を初めて味わうことができました。この様な機会を与えて頂き感謝しております。ありがとうございました。

新春講演室長
滝本勝則<有限会社瀧本工務店>

室長という大役を仰せつかったことで、参加しているだけではなく、全体を通して見られたことは私にとって大変勉強になりました。講演のテーマが「ときめく新潟のつくり方」でしたので、私自身、環境・省エネに関して興味があり楽しみにしておりました。日本のエネルギー自給率はわずか4%しかなく、いかに輸入に頼っているのか。今、私達に何が出来るのか考えなければならないと痛感しました。講演の中で、自動車は輸送・精製・採掘等からその燃費まで、私たちに届けられるまでにエネルギーコストがかなりかかると感じました。下から上に社会が変わる仕組みが出来るようになればと思います。また、懇親会では美味しいお酒を飲みながら、多くの方と交流ができ、サプライズでステージ上で胴上げをして頂き、ちょうど46歳の誕生日ということで、この日が忘れられない1日となりました。大変どうもありがとうございました。

懇親会司会
河内秋介<株式会社グラスドリーム>

以前も一度、懇親会の司会を経験し、ある程度の流れは解っていましたし、当日の進行のスケジュールやシナリオが完璧に出来上がっている状態でしたので、全く心配もなく当日の司会に向かう事ができました。その様な万全な中で当日になり、仕事が接客業なので普段あまり緊張する事がない私ですが、やはり200名を目のあたりにし、正直、一気に緊張度が上がり思ったより言葉がスムースに発せられなかった事が自分なりに反省でした。やはり自分自身が成長する為に、様々な事を経験し乗り越えていかなければ成長は無いと思うので、今回このような大役を経験させて頂いた事に、とても感謝しております。そして司会の相方が燕支部のとても素敵な中村雪江さんで、その中村さんの助けもあり最終的には笑って終える事ができました。

最後になりますが、学びとは、聞く、視る、考える、ことも重要だと思いますが、「経験し実感する事」も重要であると改めて思いました。今後も、同友会で多くのことを経験し成長できればと思います。

実行委員長
平川幸男<株式会社すみれ建装>

2年連続で新春☆賀詞交歓会の実行委員長をさせて頂くご縁を頂きました。昨年度は初動が遅かった為、ギリギリまで準備等で慌てておりましたが、今回は前回の反省を活かし、早めに行動したお蔭で順調に進み当日まで新潟支部を中心とする実行委員の皆様と一緒に進める事が出来ました。本当にありがとうございました。

今回の賀詞交歓会のスローガン『いっしょに夢を創っていこう!!』は、自分達の経営に対する夢や目標などを賀詞交歓会を通じて共に学ぶ仲間と一緒に叶え創造していく!という意味が込められておりました。

この会で感じ、学んだ事を会社で活かすことこそ同友会の学びの本質です。また自分自身が決断し、行動し、変化(進化)する事で会社は変わっていきます。共に働く夢仲間と一緒に良い会社にしていきましょう。

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