同友にいがた vol.326[2014年11月号]

[輝く!新潟企業家]石屋がつたえる日本の心。 | 比企忍さん(新発田支部)有限会社比企石材店 代表取締役

お客様のニーズを満足させる自社加工

有限会社比企石材店原石の切削から成形・研磨・字彫りなどの作業を経て製品に仕上げていく過程は、人知れぬ苦労や忍耐、そして失敗もあります。しかし、それは石と真剣に向き合えばこそ得られる貴重な経験となります。電話1本で色々な物が買える時代に自社加工にこだわる石屋があるのは、そこに作る喜びややりがいを感じているからです。

私たちが真剣に作ったものからは、信頼感や安心感が生まれ、お客様から次のお客様へと仕事が繋がっていきます。つまり自社加工が出来るという事は、お客様の新たなニーズを満足させる大切な手段となっています。

仕事は主に墓石の新規建立とリフォームが中心です。また門型自動研磨機やダイヤモンドワイヤーソーを取り揃えてますので、モニュメントや記念碑制作・ヒューム管やL型擁壁などのコンクリート2次加工、工務店様からの受注など、仕事内容は多岐にわたっています。

現在の取り組み

有限会社比企石材店近年色々な分野で "ECO" と言われる時代となりました。どの分野であれ、限りある資源を大切に使うことは、これからの社会において重要な課題です。墓石においても例外ではなく、リフォームの依頼が年々増えています。そこで、"ECO" を掲げて仕事ができないかと考えたとき、先代から60年余りの間に建立させていただいた多数の墓石とが繋がったのです。今までに建てたお墓が末長く子や孫の世代まで大切に手を掌せていただけたら、こんな石屋冥利に尽きる事はないと・・・。

墓地を見渡せば、先代(父)が作ったお墓がひと目で分かります。そういった昔からのお客様を大切にし、大手が真似できない自社加工を活かせる仕事を増やし、差別化を図りたいと思っています。

また昨年から『お墓無料診断』をキャッチコピーにしたお墓リフォーム用のチラシを製作しました。お年寄りも見やすいように文字も大きめにし、お墓もイラストでわかりやすく、価格も仕事内容別に金額を明記し好評頂いております。

比企石材店オリジナルキャラクター『ひき丸くん』このチラシを制作するにあたり、オリジナルキャラクターも作りました。会社の名前にちなんで「ひき」と言えば「カエル」と言うことで、出来上がったのが「ひき丸くん」です。ヒキガエルのキャラクターなんて、おそらく他にはいないと思います。会社の看板から制服・帽子や仕事用トラック・営業車・粗品タオルに至るまで、全てにひき丸くんを載せましたので小さいお子さんからもすぐに覚えてもらえましたし、古いお墓をリフォームして "みちガエル" と喜んで頂いております。事務所入口には、社員が石で制作したひき丸くんがお客様をお出迎えしています。

工場フル稼働のモニュメント制作

お墓以外で工場で加工する機会が多いのはモニュメントです。

制作過程ではデザイナーの方との細かな打ち合わせから始まり、オンリーワンの作品を仕上げていきます。この作業は機械に頼らず、手作業の部分が多くありますので石工としての技術が問われる反面、やりがいを感じます。

有限会社比企石材店主な施工実績といたしまして、新潟県庁脇の千歳大橋親柱モニュメント、デンカビッグスワンスタジアム外周エリアの緑の百年物語モニュメント、また、沼垂町にある小唄勝太郎の石像、そして、月岡温泉ホテル清風苑さんのお湯かけ小僧を制作し、集客に一役買っています。弊社を構えている旧紫雲寺町の紫雲寺潟干拓事業を記念し、町内30箇所に「れんぎょうモニュメント」を制作しました。他に 紫雲の郷の巨石露天風呂は福島産の原石をくり抜き3基の総重量は60トンにもなりました。昨年は茨城県産の伊達冠石を使い、新潟市にある特別養護老人ホームの中庭に3基のモニュメントを設置しました。造形家の先生と伊達冠石の丁場(山)へ行き、多くの石の中からイメージに合った石を選び自社制作しました。この石は豊栄パーキング道の駅にある看板石としても設置してあります。

また、現在依頼を受けているのは、旧加治川地区のほ場整備記念碑で、インド産黒御影石(高さ1800 × 幅2200 重さ5.5t)を使い、正面の文字は泉田知事の直筆をそのまま彫刻します。黒御影石は硬度が強く、切削や磨き・文字彫刻にも時間がかかり根気のいる作業となりますが、11 月の完成を目指して頑張っています。

自社工場にはダイヤモンドワイヤーソーもあり、鉄筋を含むU字溝やボックス・ヒューム菅などコンクリート2次加工も容易に切断できる為、コンクリート会社より直接持ち込まれ切 断する依頼が多くあります。3年前からは、福島県南相馬市の土留めコンクリート2次加工の依頼も受けております。

石屋から一言

有限会社比企石材店お墓は生活が多様化している家族が集まり、日々の事を報告し、今ここに生きている事に感謝し掌を合わせ、ご先祖さまとの繋がりや家族との絆を再認識させてくれる場所なのです。

しかし昨今、紙面やテレビなどで「子供に迷惑をかけたくないからお墓は建てずに海へ散骨 や樹木葬したい」と言った言葉をよく耳にします。ちょっと待てよ・・・と、私は思います。小さい頃から彼岸やお盆にお墓参りをしていてそれが当たり前に育った私には、お墓参りやお墓の掃除を面倒くさいと思ったことがありませんでした。ところが、今それが子供にとって迷惑な事だとしたら悲しくないですか。日本人の心の拠り所としてずっと受け継がれてきたお墓参りが、迷惑と思われる時代になってしまったとは残念な話です。

これからの子供達に、ご先祖様との繋がりやお墓の大切さを教えていくことが、私たち石屋の使命だとおもっています。

有限会社比企石材店 比企忍(新発田支部)記>

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